アクティブシニアと住宅

キーワード:マーケティング

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アクティブシニアはどんな住宅を望むのか?その答えのひとつになる
記事があったのでご紹介したい。
朝日新聞

以前、「アクティブシニア会議」を開催し、高齢者の望む住まいについて生の声を聞いた時には以下のような答えが返ってきた。

・社会とのつながりを保ち続けたい。(社会にかかわっていられる喜び、お役に立っているという実感をもちたい。)だから、地域社会に開かれた(人が訪ねて来やすい、自分も気軽に外に出られる)家がいい。

・健康が大切だから、心も身体も健康にいられるよう日照・通風・自然素材にこだわりたい。

・身の回りを少しずつ整理して、シンプルに暮らしたい。でも捨てられないものも多いから、収納の質と量はとても大切。(どこにしまったかすぐに忘れるから、その対策も必要。)

・シニアだからこそオシャレに生きたい。オシャレをすると心が晴れる。所々に全身が映る鏡があるなど、オシャレをしてみようと思わせる住まいが高齢者には必要。(どうでもいいやと思いがち。)

 などなど、多くの意見が出た。要するに「住まいは心休まる場所であると同時に、心躍る場所でもあってほしい」というものであった。

アクティブシニアのニーズは多様化している。しかし、衣食住すべての
根本はもしかしたら、一緒かもしれない。それは素敵なライフスタイル
への消費という概念だ。多くのシニアはバブルの時代にあらゆる消費を
一度体験しているために、モノの見方が厳しい「熟練消費者」である。
企業側は、衣食住というサービスを全く違うものとして認識し、サービス
を提供するが、熟練消費者である彼らにとっては衣食住、と分かれて消費
をするわけではない。ライフスタイルにとって価値の高いモノを選んで
自分の生活に装着する。いわば、ライフスタイル消費とも言えるかもしれ
ない。
そう考えると、すべてが分かりやすくなる。プロモーションも彼らの生活の
中に自然でないといけない。商品も彼らの生活のちょっとその先のモノでな
いといけない。「ジジ臭い・ババ臭い」モノは彼らのライフスタイルの中に
はないわけだから、そうではないのは明白だし、アンケートを取れば、上の
ような結果が返ってくる。
しかし、それは顕在化ニーズかもしれない。当然、その裏で使いやすさなど
のユニバーサルデザイン的な観点も必要になる。長く使っていても大丈夫、
というブランドのためにだ。そういう配慮はないと、「最初は使っていて
よかったんだけど、何かと不便だったから」という理由で口コミが発生しなく
なる。あくまでさりげなく、そういった配慮もする必要がある。
御社では、どんなライフスタイルに合わせ、商品を提供していますか?そして、それは長続きしてもらえそうですか?

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