熱狂的なコミュニティー

キーワード:インターネット

シニアビジネスの決め手は何か、と言われれば「それは口コミだ。」
と答えても間違いだとは言えないはずだ。それ位、口コミの重要性は
叫ばれている。何故なら、信頼の源泉はどこか、という議論だからだ。
それは誇大広告か、というとそういう時代は終わった。シニアの目を
もってすれば一発で見抜かれてしまう。
では、何か。それはやはり友達からの口コミだろう、というのが大方の
意見。じゃあ、どんなスキームがいいだろう、と考える際に、そもそも
口コミマーケティングの成功例をシニアに限らず見ていこうと思う。
今日はそんなエントリー。
例えば、『だんご三兄弟』はまさにそんな事例だ。この曲を作曲されたのは
佐藤雅彦氏だが、実は氏のこの楽曲がリリースされる前から佐藤氏の映画で
あるkinoが公開されていた。そして、その掲示板では熱狂的なファンによる
情報交換が既にされていたのである。そんな時にだんご三兄弟がリリース。
オンエアと同時にその口コミが発生した。
それと同時期に『おかあさんといっしょ』の芝森あゆみさんのファンクラブ
でも熱狂的なファンによる書き込みがスタート。
その二つの熱狂的なコミュニティーによって口コミが一斉にスタートした
のである。この際にポイントは限定感だった。
『おかあさんといっしょ』は、幼稚園児向けの番組だったため、そもそも
知っている人が限られていた。そして、その幼稚園児の母親をがっちりと
掴むコンテンツ力があり、知っている人から熱烈な支持を受けていた。
そうすると広がるのは早い。知っている人と知らない人の情報分断が起き、
人々の知りたい欲求に拍車をかけた。ある一部のコミュニティーの人気が
他のコミュニティーでも広がったのである。
そして、最終的には1999年の2月14日に日刊スポーツの報じた『だんご三
兄弟』のシングル化決定という報道によって全マスコミが参加し、大ヒット
した。
この熱狂的なコミュニティーはシニアにもシニアの世代価値として実は隠れて
存在している。そのコミュニティーを見つけ、ファンを大事にしながら、
限定感のある告知をする。
そういったマーケティングは今後増えてくるのではないだろうか。

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