不思議とどの企業も陥りがちなシニア戦略

キーワード:マーケティング

なぜだろうか。シニア向け、というとすごく不思議な連携を
する企業が多い。例えば下のような形での連携。
健康食品+葬儀屋+介護+旅行+年金管理・・・。
こういったシニアサイトが非常に多い。そして、やっぱり
当たり前のように失敗していく。
こういったサイトを見ると私は毎回、ニーズという言葉を履き
違えているのではないかという印象を受ける。
「年金の資産管理は高齢者にとってニーズです」
「介護の整備は高齢者にとってニーズです」
「健康食品の普及は高齢者にとってニーズです」
「葬儀屋の整備は高齢者にとってニーズです」
そういう言葉を使うシニア向けマーケッターが多い。
「無理がある連携」という印象を受けざるを得ない。
そこで連携する意味を一言で言えることが重要である。
しかし、多くのマーケターは「規模の経済性を生かす」としか
言えないはずだ。そうではなく、コンテンツとコンテンツと
してみたときのシナジーは何ですか、という議論が重要な
はずだ。その連携の何が顧客であるシニアの喜びにつながるのか
という議論が重要だということだ。・・・不思議なのはシニアを
顧客として設定したときに当たり前の発想をなくしてしまう人が
多いこと。
当たり前の一番の基本はそのサービスを喜ぶかどうか、である。
しかし、それが出来ていない。C向けのサービスなのに、B向けの
考え方になっている人が多いのだ。顧客が喜ぶ方法ではなく、
企業と企業で連携し、パワーを集結させることを好む。
しかし、そのパワーが一方向を向いていないため、拡散して、
壊滅する。そういう連携が多すぎる。
パワーをどこに集中させるかという意味でのフィロソフィーが
重要な時代がもう来ているのだろう。

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