ターシャ・テューダーに見る綺麗な年の取り方

キーワード:世界の事例

きれいな年の重ね方。女性にとっての永遠のテーマかもしれない。
それを実現しているボストン生まれのターシャ・テューダーさんを今日はご紹介しよう。
ターシャ・テューダーは、1915年ボストン生まれ。
画家であり、作家であり、本格的な庭師であり、デザイナー兼仕立て屋であり、
腕利きの料理人であり要はあらゆる面で才能を発揮するスマートマダムなのである。
tudor.jpg
彼女はバーモント州の森の中、約二年をかけて自らデザインした家に、最愛の
コーギ犬をはじめ多くの動物たちと暮らしている。
1830年代のニューイングランド式庭園を受け継いだ三十万坪に及ぶ庭には、
彼女が丹誠を尽くした季節の花が咲き乱れ、冬は二メートル近い雪がすべてを覆う。
素敵で優雅なマダムなのである。自分でデザインした家というのがまた素敵では
ないか。自分で生活をデザインされているのだ。彼女は画家として自然一般に
触れながら、真摯に自然物と接しているのである。それが、丁寧な挿絵に
つながっている。
彼女をスローライフの達人と言う人もいる。しかし、スローライフから連想される
田舎暮らしは決して「暇」な訳ではない。手織りの布、手作りの服、自家製野菜、
自家製のヤギのバター、手作り石鹸・・・そういったものを自分自身の手で作り出し、
自然にしっかりと向き合うこと。そこには並大抵の努力では勝ち取れない何かがある。
年を取ったからと言って、「仕事」を取り上げた老人ホーム内の高齢者は体が弱って
しまうこともある。そうではなく、自然と向き合うこと、自分の手で何かを成し遂げること。
それは確実に自分の力で自分の人生を謳歌させる。
最後の彼女の格言を紹介しよう。ターシャ・テューダーはかく言う。
「楽しみは創りだせるものよ」

上へ戻る