社員は3人のお婆ちゃんで年商2億
キーワード:マーケティング
「社員数は何名ですか?」
「3名です。」
「主要業務は?」
「葉っぱを集めることです。」
「・・・?年商はいくらですか?」
「2億くらいかな。」
「・・・!!!!!」
そんな会社があることをご存知だろうか。会社名は株式会社いろどり。
葉っぱとは言っても料亭などで使われる「ツマモノ」を販売する。
「ツマモノ」は上の画像のような「葉っぱ」。
そしてそれを集めるのは農家のシニアである。情報ネットワークを築き、
今どのような葉っぱが料亭で求められているか、を随時キャッチし、最適に
提供する。
面白いのが、葉っぱを生産するアクティブシニアのアクティブっぷり
である。
葉っぱを宝に変えた町
ツマモノの生産に携わる農家の5割が60歳以上、その中心は女性で
あるが、とにかくこの人たちが元気なのである。単に注文に応じて出荷
するだけではなく、パソコンを操作して、ネットワークシステムから売れ
行き状況などの情報を把握し、自分で販売動向予測を行って生産するのだ。
収入を得て役に立てる喜びを取り戻したお年寄りは、さらに工夫し、
知恵をしぼるようになった。
そうした努力のおかげで売上げは、5年後5,000万円、10年後
1億7,000万円と伸び、現在では2億5,000万円もの規模に
まで成長した。
もちろん、はじめは散々馬鹿にされたという。身近にある葉っぱが
そんなビジネスになるとは誰も考えなかったからだ。しかし、いまや
葉っぱは町の潤滑油へと変身した。
シニアにとっての「当たり前」が大きなビジネスチャンスになっていた
ということである。
「当たり前」を「当たり前」に思わずに特別視してみる。
そこに新たなビジネスチャンスはあるのかもしれない。