意外と知らない?自社に活かせる海外Facebookページ成功事例を見つける方法

キーワード:コンテンツマーケティング


企業ごとにベンチマークすべき事例は違う

Facebookページを運営していると、行き詰まってしまうことも多々ありますよね。そんな時気になるのは、他のFacebookページの成功例や運用方法でしょう。国内だけではなく、海外の事例を知りたいという方も多いのではないでしょうか。

ただ、単にLike数が多いページや成功例として挙げられているページをベンチマークして、似たような施策を取ったからといって、必ずしも上手くいく訳ではありません。

例えばスターバックスなど、そもそもブランド力のある超有名企業と、先日会社を登記したばかりのスタートアップとでは、Facebookページの運用予算も人的リソースも全く違います。「ユーザーが自社を知っている前提でのコンテンツ運用」と「ユーザーが自社を知らない前提でのコンテンツ運用」、ユーザーへのアプローチの仕方も全くの別物であるはずです。

では、どのような成功事例をベンチマークしておけば自社のページに活かしやすいのか?実はその答えはFacebookから教えてもらうことができるのです。

目次

 

Facebookの成功事例は、Facebookに載っている

Facebook for Business」内に、世界中から成功事例を取り上げた特設ページがあるのをご存知ですか?2013年12月からは、日本語版もローンチされました。世界中の誰もが知る企業のページから、 ゼロからFacebookで成功した新しいサービスのページまで、様々な成功事例を見ることができます。

 

自社の状況・目的に合わせて、活かせそうな事例を探す

この「成功事例」のページ、単に世界中のページの情報を掲載しているだけではありません。ページを下に進んでいくと、「その他の成功例」というパートで、「事業規模」「目的」「業種」「製品」「地域」の5つのフィルタから検索をかけることが出来ます。(※但し、現状「事業規模=中小ビジネス」かつ「目的=認知度向上」など、2つ以上の条件での絞り込み検索は出来ないようです)

日本語が少し不自然なところもあるため、元の英語でどのように記載されているかを補足しながら、実際の事例も交えながらご紹介します。

 

1.事業規模(By Business Size)で見る


◆中小ビジネス(Small Business):Eコマース、Webサービスを中心とした「中小企業」の成功事例が出てきます。ページのイイネ数は、2,000イイネ強のものから、10万イイネを超えているものもあります。

◆ブランド/エージェンシー(Brand / Agency):上述のマクドナルド、ローソンなど、誰もが知っている有名企業を含む「大企業」の成功事例が出てきます。ページのイイネ数は、数十万から100万を超えるものまであります。


<事例1>MIISHKA(中小ビジネス・アパレル)


※サクセス・ストーリーの詳細はこちら
一見普通のアパレルECに見えるMIISHIKAは、なんと当初Webサイトもなく、Facebookページだけで運用を開始したそうです。Facebook広告では、特定のファッションに興味を持っている人をターゲットに設定して、ファンを獲得。絞りに絞った施策が功を奏し、Facebookを使っての売上拡大に成功したそうです。


<事例2>マクドナルド・オーストラリア(大企業・食品)


※サクセス・ストーリーの詳細はこちら
こちらは対照的に誰もが知る大企業。マクドナルド・オーストラリアは今では100万を超えるイイネ数を誇っています。彼らが行ったのは「2014年FIFAワールドカップ」でのプロモーション。Facebookの新しいビデオ広告(プレミアム広告:一部の広告主のみ利用可能)を初めて試しました。結果としてビデオの再生回数が100万を越え、目的としていたブランド力の向上に役立てることができたそうです。

 

2.目的(By Goal)で見る

業種や企業の規模感も大切ですが、まずは目的ごとに色々見てみることをおすすめします。「Facebookで何をしたいのか」を明確にすることで、何をもって成功とするかも変わりますし、どんな事例が自社に合いそうかもイメージしやすくなると思います。

認知度の向上(Build Awareness)
来店による販売の促進(Drive In-Store Sales)※実店舗での販売促進
新商品の宣伝(Launch a New Product)
オンライン販売の拡大(Increase Online Sales)
モバイルアプリの宣伝(Promote an App )


<事例3>Pacemaker(目的:モバイルアプリの宣伝・認知度の向上)


※サクセス・ストーリーの詳細はこちら(英語のみ)
モバイルマーケティングの成功例。Pacemakerは、音楽に興味のあるiPadアプリユーザーをターゲットとしていました。Facebookのモバイルアプリ広告を利用して、潜在顧客へのリーチを広げた結果、ダウンロード単価が競合に比べて80%も低い状態になったそうです。


<事例4>SmartWool(目的:来店による販売の促進・新商品の宣伝)


※サクセス・ストーリーの詳細はこちら(英語のみ)
「最も快適なウールの靴下を開発した」と誇るアメリカのメーカーSmartWool。新商品の宣伝と、アメリカ国内に114店舗ある、店頭での販売を促進させることを目的として、靴下を試着した人がもれなくもらえるキャンペーンを実施しました。アメリカ国内の22歳以上の中で、アウトドアや雑誌など、いくつか具体的な趣味・関心事項を指定したターゲティング広告が上手くはまり、新商品キャンペーン期間に13,000人の人が実店舗に足を運びました。

 

3.業種(By Industry)で見る

業種は、自社と似た境遇の海外事例を探すのにうってつけでしょう。オンライン・オフラインの事業を問わず、様々な業種の成功事例が掲載されています。みなさんの業種で、当てはまるものはありますか?

◆自動車(Automotive)
◆消費財(Consumer Goods)
◆Eコマース(Ecommerce)
◆教育(Education)
◆金融サービス(Financial Services)
◆ゲーム(Gaming)
◆健康・製薬(Health and Pharmaceuticals)
◆専門サービス(Professional Services)
◆レストラン(Restaurant)
◆小売(Retail)
◆テクノロジー(Technology)
◆電気通信(Telecommunication)
◆旅行(Travel)

※英語版で見ると、上記に加えて「Entertainment and Media(エンターテイメント・メディア)」「Government and Politics(政府系)」「Non-Profits and Organizations(NPO)」の3カテゴリが増えます。

 

4.製品(By Product:Facebookの機能ごと)で見る

「Facebookページ(の通常運用)」「広告(種類ごと)」「進化した広告機能(プレミアム広告など)」「Facebookインサイト測定」「プラットフォーム」の5つのカテゴリで分かれています。Facebookページ内の機能が、それぞれの事例においてどのように使われていったかを知ることができるフィルタです。

あまり馴染みがないものや、聞いたことがないものもあるのではないでしょうか。Facebookで出来るプロモーション手法についてより深く知る良いきっかけになるかもしれません。(※一部日本語が読みづらいものや、適切な説明ページがないものがあります。)


Facebookページ(Pages)
ページの公開(Page Publishing)※コンテンツの投稿のこと
※英語版には「Pages with a Location(位置情報付きのページ)」 の事例もあります。


広告(Ads)
モバイルアプリ広告(Mobile App Ads)
ログアウト環境(Logout Experience)※ログアウトした時に出る広告「Premium Ads」
モバイルプレースメント(Mobile Placements) ※モバイルへの表示、該当ページなし
ニュースフィードプレースメント(News Feed Placements) ※ニュースフィードへの表示、該当ページなし
クーポン(Offers)※企業がFacebookページから直接発信できるディスカウントやプロモーション情報
投稿の宣伝(Boosted Posts)


進化した広告機能(Advanced Advertising)
カスタムオーディエンス(Custom Audiences)※広告作成ツール・パワーエディタを使ったターゲティング広告
Facebookエクスチェンジ(Facebook Exchange)※リアルタイム入札方式の広告サービス
類似オーディエンス(Lookalike Audiences)※カスタムオーディエンスのリスト上にあるユーザーと類似したユーザーにリーチする手法
ターゲットとリーチブロック(Target and Reach Blocks) ※プレミアム広告の一種


測定とインサイト(Measurement and Insights)
コンバージョントラッキング(Conversion Tracking)


プラットフォーム(Platform):
アプリ(Apps)※Facebookアプリ
ソーシャルプラグイン(Social Plugins)※英語ページ
タイムライン統合(Timeline Integrations)※オープングラフ


<事例5>LAWSON(機能:Facebookクーポン)


※サクセス・ストーリーの詳細はこちら
Facebook for Businessのページには、いくつか日本の事例も紹介されています。その中でも特に注目できるのがローソンのプロモーション。Facebookクーポンを利用して、オトクな情報をユーザーに届けることによって、クーポン利用率14%(同様のオンラインクーポン平均利用率の6倍以上)、広告費回収率は730%(7.3倍)という数字が出ています。

 

5.地域(By Region)で見る


地域がビジネスの鍵を握る場合、「アメリカの事例を知りたい」場合などは、地域ごとで見るのが良いでしょう。

◆アジア・太平洋(Asia Pacific)
◆欧州・中近東・アフリカ(Europe, Middle East and Africa)
◆ラテンアメリカ(Latin America)
◆北アメリカ(North America)

 

海外事例を知るなら、英語で見てみよう

海外事例を探している場合には、可能な限り言語設定を英語にして探すことをオススメします。日本語の状態でもある程度の事例は見ることができますが、2つの問題点があります。

  • 日本語だと、成功事例の掲載数が少ない
  • 日本語の翻訳が不自然で読みにくい(たまに理解できないものも)

例えば北アメリカの事例は、日本語ではたったの12社しか見ることができませんが、英語に切り替えることによって、54社の事例を見ることができます。英語がどうしても苦手な方は日本語を見るだけでも参考にはなると思いますが、そこまで難しい英語は使われていないことが多いです。

 

言語設定変更の方法

画面一番下の「日本語」と書かれてあるところをクリックします。

言語の選択画面が出るので、English(US)にしておきましょう。
 
ライバルと差をつけるには、ライバルがあまり目を通さない情報に目を通しておくことも大切。より多くの事例を知っておくためにも、成功事例は日本語・英語合わせてチェックしておきましょう。

 

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