高齢者の定義なんて吹き飛ばす活力。

キーワード:シルバーエンターテイメント

「高齢者は一般的に65歳以上の人のことを言うが、若々しく
活動的な人も数多くいる。
そこで提案がある。高齢者と呼ぶのを70歳からにしてはどうだろう。
ここまで平均寿命が延びたのだから、65歳にこだわる必要はない。
60代はまだ老け込むには早過ぎる。年齢をたった5歳引き上げるだけ
だが、これによって間違いなく、さまざまな可能性が広がっていく。」
毎日新聞の社説(16年9月20日)より
いい文章、いい提案である。毎日新聞やるー、って感じである。
確かに今の60代は若い。60歳の人でも女をはべらし、豪遊しているかっこいい
紳士を私は知っている。
高齢者の定義自体、実は揺れている。「高齢者」という単語は世界共通の
プラットフォームがない概念である。
国連の高齢者の定義は60歳。
老年学上では、65歳から。
国際保健機構のmen ageing and healthによると、65歳から。
しかし、同じ機構が出しているMinimum Data Set Project
によると、その定義は50歳からである。
同一機構の出している文章でも、定義が違う!
先の記事でおもしろかったのが、
「年齢をたった5歳引き上げるだけだが、これによって間違いなく、
さまざまな可能性が広がっていく」という部分である。
非常に興味深い。
確かに、「自分の年齢を高齢者の年齢であると自覚する」と老けるというデータがある。
老いの研究などでよく言われることは社会的な突発性によって強制的に
年寄りと自覚させられる瞬間に老いが始まるという。
たとえば、定年などがその例であろう。
定年してから、10年で何が出来るか。定年してから高齢者になるまでの10年で
何をしようか。そう考えることは確かに大きな刺激になるかもしれない。
時代は大きく変わり、日本の国民は勤労と努力により、長寿国家を確立した。
今は人生80年、人生100年の時代だ。
せっかく獲得出来た初代人生80年。胸を張って楽しんでもらわなくては困る。
高齢者の定義なんて他人事で大いに結構。
そういう風が大いに吹き荒れる時代になる。
高齢者は元気だ、そのことを自覚した上で企業は戦略を練らなくてはならない時代になった。

上へ戻る