高齢社会をよくする女性の会代表樋口恵子氏に話を伺う。
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2002年4月、国連の主催するInternational Of Agingという世界会議が
開催された。高齢社会をよくする女性の会はそれにNGOとして参加をしている。
福祉のオリンピックがあったとすればさしずめ日本代表といったところだろうか。
高齢社会をよくする女性の会の代表、樋口恵子氏にお話を伺った。
「1970年から2000年にかけては、アジアの高齢化世紀なのよ。」
樋口代表は語る。
1970年に日本は60才以上の人数が7%を超え、高齢化社会に突入した。
しかし、アジアではその後、それに追随するものはなかなか現れなかった。
なぜなら高齢化は豊かさに比例する側面を持つからだ。
それからちょうど30年後の2000年に韓国、シンガポール、地域で香港や台湾が
高齢化社会に突入し、そのすぐ後、中国も高齢化社会に突入した。
中国の高齢化社会突入の要因は経済成長+1970年からの一人っ子政策によるところも
多いが、それにしてもアジアが一気に高齢化社会に突入したことになる。
「マレーシアやタイ、インドも時間の問題。これからは中南米、アフリカの順番に高齢化していくでしょうね。」
しかし、高齢化社会というと、どこかネガティブなイメージを持ってしまいがちだ。
孤死、高齢者虐待。
それに対して、樋口恵子氏の弁は力強く勇気を与えてくれるものだ。
1920年代、日本では65才になるまでに8割の人が死んでしまっていた。
しかし、現在は65才になるまでに死ぬ人は2割になっている。
これは明確な逆転現象だ。
「そして、この長寿国家というものは、平和と国民の努力が生み出したもの
よ。だから初代人生80歳として胸を張って生きていきましょう。」
高齢社会を楽しむ、というアプローチを持つことも重要かもしれない。