日本古来の経営者に学ぶ 3

キーワード:マーケティング

結局、システム自体を変えた気になり、そのシステムの中での
短期的高得点が企業のゴーイングコンサーンとは違う道になって
しまうという矛盾が起きてしまったのだ。
それは非常に悲しい結末だ。こういった変遷の中で、声高に言われる
ようになってきたのは、やはり企業文化である、とジョン・コッター
の例を用いながら言う人の増大・vision経営だという人の増大である。
しかし、それらは元々、石田梅岩の思想に立ち返ればわかることだ。
「仁(他人を思いやる心)」、「義(人としての正しい心)」、「礼
(相手を敬う心)」、「智(知恵を商品に生かす心)」という4つの心
を備えれば、お客様の「信(信用・信頼)」となって商売はますます
繁盛するのだと説いており、初心や人を大切に思うことのすばらしさを
原点にした経営をすることを説いていた。
また、「売利の本質」も見逃せない。武士は主君に仕えて俸禄を得るが、
商人は万人に奉仕して利益を得ることが出来る。その為、正しい商いを
してこそ継続的に一定の利益が得られるものである。この事は商いの原
点であると言うものであった。この継続的な一定の利益、こそがゴーイ
ングコンサーンの教えであった。
日本古来の経営者・学者に学ぶ。その価値は今の時代にこそ益々求めら
れてきている。

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