アクティブシニアと不動産

キーワード:マーケティング

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今までの仕事お疲れ様!これからは自由に自分の時間を使える時代に
なるね。おめでとう!そういったハッピーリタイアメントの意識が
アメリカでは増えてきている。
今日は、引退者のシニアコミュニティーとしての不動産がリアルと
ネットをうまく融合させている事例を紹介しよう。
情報のユニバーサルデザイン

まだ60歳そこそこの彼らは、アクティブでエネルギッシュだ。
朝7時からゴルフに行く。毎晩、友達とパーティー、そして
レストランで食事。決して無駄使いはしないが、安くておい
しい店はどこも一杯である。会えば孫やペットの話、地域の
イベントの企画。誰の家も掃除が行き届き、趣味のいいイン
テリアで飾ってある。地域には81ホールもあるゴルフ場に何
面ものテニスコート。ラウンジや図書館もあるクラブハウス。
孫と行くきれいなプール。2万人が住む「Resort Community」
は引退者の夢だ。
そして彼らの生活に、今や電話やFAXと同じくらい重要なのが
インターネットだ。コミュニティーのサイトには地域のイベン
トはもちろんのこと、ゴルフやブリッジのメンバー表など何で
も載っている。スコアも仲間うちのページにすぐにアップされ
る。ハイパーなシニア・ボランティアが更新しているという。
「このところ4歳の孫がメールをくれるようになってね、返事
を書くのが楽しみで」 「夏の間、家を交換するシステムのWeb
サイトってすごく便利よ、会員制なの」 「株式のサイトはもち
ろん毎日チェックしてるよ」 「え、シアトルの天気?ネットで
見てあげるわ」 ううむ、60代や70代とは思えない会話が続く。
大学の出先でもある地区の教育センターには、何十台もPCが並
び、教室はシニアで満杯だ。訪ねた時刻にはセッションをやっ
ていなかったが、数人が熱心にホームページを作っていた。
ハイテク企業の引退者が起こした、「家庭教師ビジネス」も
花盛りという。

結局、自律自演の組織体系になっているのである。そのために、
自然発生的に新しいコミュニティーが生まれている。不動産は
地域性を自動的に作り出す商売である。その作り出した地域性
の中で出来ること。それは意外に多いかもしれない。
また、このサイトの場合、その連帯感の作り方に些細な気配り
を感じる。例えば、このサイトのメルマガサービスの名前は、
「vip mailing list」という名称でまるでアメックスのプラチナ
カードを申し込むかのようなデザインになっていたりする。
それはこのサイトやコミュニティーにブランドを感じざるを得ない。
非常に面白い。
作り出した地域性にどんなコンテンツを載せるか。
それは意外に面白いイシューかもしれませんね。

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