アクティブシニアの役員の働き方への関心

キーワード:世界の事例

kornferryint.gif

2000人の世界的な企業の役員の半分(44%)は、64才を過ぎても
働く計画をもっていることが、コーン/フェリー・インターナショ
ナルの調査で明らかになった。うち70才過ぎても働く計画を持つ
役員は15%。一方60才になる前に引退を希望する役員が28%。

世界中のシニア役員にとっても働くことへの関心は高い。引退を
伸ばそう、というような運動はもはや世界レベルで起きていて、
何も珍しい話では無くなった。今回のデータは、役員レベルでは
どうか、という話。元ソースは、Korn/Ferry、日本語訳は世界の
高齢者より。
半分近くが65歳以上までは、働く「計画」を持っているというのは
驚きである。本当にどんどん引退、という言葉とシニアという言葉は
遠い存在になってきているような印象を受ける。
一方、松本すみ子氏のビジネスイノベーターの記事はその逆のパターン
を記した好例である。

先日、ある会社から人材を紹介してほしいという依頼があった。求めているのは、嘱託としてフルタイムで働いてくれる50代後半〜60代前半までの人。給与も待遇も悪くない。心当たりに声をかけたら、すぐに集まるだろうと思っていた。しかし、これが意外に苦戦だった。
返ってきた答えの多くが「興味はあるがフルタイムがひっかかる。週2〜3日の出勤ならやってもいいけど」というものだった。一度自由を味わってしまうと、満員電車で通うような毎日にはもう戻りたくないということらしい。しかも、気の利いた人は、自分のやることをとっくに見つけていたりする。それを捨ててまで、今さら2〜3年の会社勤めに復帰しても仕方ないというのが本音なのだ。

どうも一口には語りづらいが、基本的には猪突猛進型の働き方をする
人が多いのではないか、と個人的には思っている。つまり、生涯現役、
と言っている方は実際そのように行動したがるだろうし、逆に一度働く
ことから引退すると、そっちに猪突猛進。「ずっと仕事っていうのも
いまさらね・・・」って話になる。
基本的には猪突猛進出来る魅力となる箱みたいな何かを目指して、
猪突猛進に走っているのが今の団塊の世代だと思っている。で、
その箱は何か、を考えるのは次の時代のシニアマーケッターの提案
になってくるだろう。

上へ戻る