歓楽街+老人ホーム
キーワード:マーケティング
最近、老人ホームのビジネスもあらゆる模索があるようだ。
その中でも一際目立つコンセプト。それが、「歓楽街に老人ホームを。」
だ。
老後の暮らしを歓楽街で!?―。約百件の飲食店が軒を連ねる福岡県筑豊
地区最大の歓楽街、飯塚市吉原町に四月一日、介護付き有料老人ホームが
オープンする。昨年十一月までビジネスホテルだった建物を改装。客室がお
年寄りの入居施設に生まれ変わる。周囲には居酒屋やスナック、フィリピン
パブなどが並び、窓から夜のネオン街が一望できる立地。同県高齢者福祉
課は「歓楽街の真ん中の老人ホームとは聞いたこともない」と全国でも珍しい
試みに驚いている。
言ってみれば、歌舞伎町に老人ホームが出来たようなもの。
これはインパクト大である。しかし、面白い。色々なセグメントがいるシニア。
田舎、スローライフに熱い思いを傾けるシニアもいるが、その全く逆のセグメント
も当然いる。キーワードは、ロック、学生運動、都会主義などだ。
そのセグメントのニーズを満たすような老人ホームは無かったのは確かだ。
正直、そのセグメントにとって、老人ホーム、という言葉自体があまり、
歓迎出来る言葉ではない、とは思うが、それもブランド戦略次第か。
今回の施策は町と合体した老人ホームという発想が面白い。いわば、地域との
つながりを強調している訳だが、今までの地域との連動とは全く違う。
今までは熱海、鎌倉・・・などと言ったスローライフの憧れ的な場所での立地だった。
しかし、今回は歓楽街。
今後の動向が楽しみだ。