マットカッツが語る、GooglebotのAjaxコンテンツ処理方法

キーワード:Googleのマット・カッツによる解説 , SEO対策 , コンテンツマーケティング

米国Googleのサーチクオリティチームのチーフを務めているマット・カッツ氏をご存知でしょうか?

Googleの検索アルゴリズムをどのような方向性で改良し、検索結果のクオリティを上げていくかについてGoogle内で重要なポジションを占める人物です。

Google外部向けの情報発信も頻繁に行っており、SEOに携わる人間の間では有名です。

今回の記事では、彼が「GoogleがAjaxなどのJavaScriptコンテンツをどのように処理しているか」について語った動画の内容について紹介してみたいと思います。


GooglebotはどのようにAjaxなどのコンテンツを処理している?

今回の質問はNew York から寄せられた質問です。

「JavaScript はどんどん進化しており、ページ内のコンテンツをより充実させユーザビリティを改善するために、不可欠になってきています。Googlebotはいったいどのように、AJAXで読み込まれるコンテンツや、pageload や on_click で読み込まれるJavascript を処理しているのでしょうか?」

とても良い質問ですね。

Googlebotは、JavaScriptの内容をインデクスし、その内容を検索結果に表示することについてかなり上達してきています。GooglebotがJavascritp を理解し、検索結果に表示するまでの過程においては、いくつかのフェーズが存在します。

Googlebot のJavaScriptコンテンツの認識手順

まず1つ目は、そのサイト内のJavaScriptやCSSといったすべてのデータを取ってくることです。そしてそれらの中身が、どのようにインデクスされるべきかということについて理解するために、「顕微鏡」で観察します。

次に必要になるのは、そのJavaScriptを実行し、レンダリングすることです。

Googlebotは、実際にそのJavaScript を実行し、ユーザが使用するブラウザでどのようなコンテンツが読み込まれるのかを、なるべく忠実に再現しようとします。ページがロードされた際にどのようなことが起こるのか、ページ内のあらゆる部分がクリックされた際に、それがトリガーとなりどのようなことが起こるのかといったことを読み取るのです。

ですから、Googlebot が正しくコンテンツを認識できるように、JavaScriptやCSS をクロールできるようにしておくことは重要です。

こうして読み取ったサイト内の単語やシグナルは、適切に処理され検索結果へとインデクスされます。

残る課題はiFrameコンテンツの読み込み

このように、基本的にはAJAXの内容も認識するようにはなってきていますが、まだいくつか課題があることも事実です。

例えば、iFrameを通じて読み込まれるJavaScriptについては、まだ適切に読み込まれるようにはなっていません。これらについても、内容を適切に読み取りインデクスできるよう開発を進めており、実現まであと少しのところまで来ています。

これら踏まえて総合的に見て、googleはJavaScriptで書かれた内容のかなりの部分を理解できるようになってきています。

とはいえ、留意してほしいことは、検索エンジンはGoogleだけでは無いということです。ですから、コンテンツとして重要な要素については、静的なHTML内で読み込めるようにしておくことが重要だと私は考えます。他の多くの検索エンジンが、Googleのように上手にJavaScriptの内容を理解できるわけでは無いからです。

また、Googleは、そのページをどのように読み込み、そのコンテンツを読み込むためにどれだけの時間とプロセスを費やすかについて、合理的に判断しているということも理解しておく必要があるのではないかと思います。

SEOではGoogleの目指す方向性を知ることが重要

この動画でマットカッツの語ったポイントは、実は最後の部分にあります。

「Googlebotは、JavaScriptの内容を正しく理解できる。しかし、そのコンテンツを読み込むためにどれだけの時間とプロセスを費やすについては、合理的に判断している」

(原文:The only thing to bear in mind is we do reserve the right to put limits on how much we’re going to index or how much time we’ll spend processing a page, just to try to make sure that things are reasonable.)

という部分です。

Googleが「できること」と「実際にやること」とは違うということですね。

Googleからの評価を上手く高めるために、Googleが何をめざし、どのような仕組みを作り上げているのかを知ることが、SEOにおいては重要です。

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