AARP、アクティブシニアの爆発的な求心力の理由

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1960年代は、公民権運動、ブラックパワー、フェミニズム、
学生運動、対抗文化やヒッピーなど多様な社会運動、文化
運動が現れ、アメリカ社会を大きく変えていった年代である。
実は3500万人もの巨大な組織として有名なアメリカのNPOで
あるAARPはまさにこの年代に定年制度撤廃を実現させた社会
運動として発足した。
実はアクティブシニアの持つ「反発性」に訴えかけた成功例こそ
がAARPの核心である。
そして、彼らは単純な社会運動では終わらなかった。
年金はあるものの、公的な医療保険のないアメリカでは、退職
したとたんに民間の医療保険には実質的に入れなくなる。保険
会社がハイリスクな高齢者を受け入れないからだ。そうなると
高額な医療費を払えない、もしくは医療費の支払いが不安で病
院にいけない高齢者が続出する。
そこで保険会社にグループ保険の打診を続け、それが会員増加
策及び財政基盤になった。
すべてはカリフォルニア州の退職教員エセル・パーシー・アン
ドラスさんの怒りから始まった。個人の怒りが皆の怒りになり、
皆の怒りが皆の笑顔につながった。
アクティブシニアは反発の世代である。
どうやって一緒に反発しようか?そう考えるのもひとつの
マーケティング戦略になるだろう。

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