手作り石鹸のやり手女性経営者、野口有子氏にお話を伺う。
キーワード:シルバーエンターテイメント
石鹸。
あなたはこの言葉に何を感じますか?
『石鹸は国民の繁栄と文化を測るものさしとなった。どのような点から
見ても石鹸を多く使う国民ほど豊かで文化の程度も高いといえよう…』
とはドイツの化学者ユストス・フォン・リービッヒさんの言葉。
元々、石鹸は高級なものである。
そして、その原点に戻ったかのような芸術的な石鹸が現れた。
その名も野乃屋の石鹸だ。
写真は野乃屋の経営者、野口有子氏である。
非常に綺麗な方。石鹸が美容の元だということも頷ける。
狙いはやはり、高齢者層。
比較的年齢の高い方からせっけんが良かった、と喜ばれることが多かったから
必然的にそうなったとも言える。その理由は、その商品つくりの真摯さにあるだ
ろう。コンセプト立案、石鹸の調合、包装、販売までを自分一人で行う。
「そのため、大量に注文が来ても追いつかないんですよね」
コダワリ抜いた商品だからこそ心をこめた少数販売と言った
ところだろう。
興味深かったのは、石鹸の持つイベントマーケティングの可能性である。
例えば、野乃屋では、バレンタインの時の専用石鹸などがある。
チョコのような石鹸だ。
バレンタインのときに、お客様がご購入され、お友達にプレゼントをしたときの話。
その息子さんに食べられないの、と聞かれ、食べられないけど、お風呂で使って
とお客様が答えたところ、プレゼントされた方の息子さんは、お風呂入るのが
楽しみになったという。素敵。
石鹸は一人で使うものではなく、祖母から孫へ、孫から祖父へ、祖父から父へ、
といった循環性がある。一つの商品が家族の絆をつないでいくこともあるかも
しれない。
何と、今回、この商品を私にもプレゼントして頂いた。
実際、この石鹸。非常に良い。微香石鹸なのだが、その香りは人を幸せにする。
人を幸せにするコダワリの商品。
それは当然、あらゆる商品を見てきた審美眼あるシニアマーケットでは最も
重要なことである。その基本に立ち戻った気がした。
野乃屋手作りせっけん
野乃屋手作りせっけん業務日誌