六十、七十は鼻たれ小僧、男ざかりは、百から百から。
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ということを言い、体現している彫刻家の方を見つけました。
平櫛 田中(ひらぐし でんちゅう)氏。
62年文化勲章受賞、木彫界に重きをなしていた。65年東京芸大名誉教授。
主な作品に18年「転生」、43年「五浦釣人」、58年「鏡獅子」、著書に73年「私の
歩いてきた道」などがある。 107歳で長寿をまっとう。
60、70歳は鼻たれ小僧、男盛りは100から100から。という格言通りに、
100歳を超えても彫刻家として活動を続けたアクティブっぷり。非常に勉強になる。
こういうアクティブな方を拝見する度に定年というものに対して私は懐疑的になる。
60歳で定年!と決められ、刺激的に仕事をこなしていた現場から追い出される。
これは強烈なストレスだ。もちろん、その後の人生を趣味で楽しんでもいい。
しかし、社会的使命感は欲しい、というのがニーズだろう。そうでないと
自分という存在が世界にかかわっていない感じがするのも当然である。
今までは使命感があったはずだ。
世界をビジネス面から良くしている、会社を良くしている、家族を養っている。
強い使命感があったはずだ。その使命感を強制的に欠落させてしまうのはどうか。
最後に彼の名言をもうひとつ紹介しよう。その通りだ。そして、私もこのような
気持ちを持ち続けたいと思っている。
「いまやらねばいつできるわしがやらねばたれがやる」