シニアに対応するマスメディア
キーワード:シルバーエンターテイメント
最近、マスメディアも(ようやく?)シニア特化型チャンネルを用意している。
しかし、流行りそうなものと流行らなさそうなものにクッキリと明暗が分かれ
ているようだ。
The Men’s TV
これはかなりカッコいい。全てに対し、興味を持ち、コダワリのある男になるために。
という謳い文句。斬新にしてカッコいいフレーズである。
ナビゲーターにミュージシャンの東儀秀樹を起用している。
単にお店の紹介だけでなく、例えばスーツの着こなし方、そば屋での“粋な食べ方”
などを見せており、趣味に働きかける構成。ゆったりとした展開が実に大人な演出を
してくれる。
一方、シルバーアワーというシニア特化型tvチャンネルもある。
シルバーアワー
この謳い文句は微妙だが、勢いとパワーは感じる番組。「シルバーアワー」を使うとお年寄りと若い介護者の
会話が盛り上がる。「シルバーアワー」はボケても楽しめる!
しかし、結局コンテンツは介護情報ばかりなのが、残念である。
シニアと言う言葉が日本ではまだ育っていない。未だに、シニアが年寄りと
同義になってしまっている。そうすることで、介護などのコンテンツに傾向
しやすいが、それならそれでもっと+αの工夫が必要だ。
最後にシニア市民によるパブリック・アクセス活動を紹介して今日のエントリーを
終わりたい。アメリカのケーブルテレビでは、シニア自身によるテレビへの参画が
盛んだ。
彼らの意識の高さはすごい。ただ、情報を受信するだけではなく、発信する側へ、
そういったハイレベルな意識が見られる素敵な集団である。
http://www.mlpj.org/senior/us_research_2.html
マッキャンさんによると、「クパティーノ・シニア・プロダクション」は50歳
以上の22人が参加している。この地域には引退したエンジニアが多く
住んでおり、シニア・プロダクションにもカール・マッキャンさんの他にも
参加している元エンジニアがいる。番組制作をする技術はお互いに学
びあうとマッキャンさんは語っていたが、それを可能にするキャリアを
持つ人びとが参加しているのだろう。
「番組制作の際にスクリプトを書くが、書き方を教えてもらうのか」と
尋ねると、ヴァレリー・ジェフェリーさんが笑いながら「私たちは、仕事で
企画書を書いてきたのだから、スクリプトの書き方を習う必要はない」と
答えてくれる。
今、大きな風が吹いている。
それはシニアに対応するマスメディアの構図が一つ。
そして、もう一つはマスメディアに発信するシニア、の構図である。