シニアと食品マーケティング

キーワード:シルバーエンターテイメント

ルーカレー市場NO.1のハウス食品株式会社は、健康や味にこだわる
シニア世代に向け、野菜をおいしく食べるために、塩分を20%カットした
ヘルシーなルーカレー「ハウスやさしい食卓 野菜がおいしいカレー」を
2月21日から全国に新発売する。
「ハウスやさしい食卓」シリーズは、同社が、2003年9月、シニア世代が
新たな消費の主役を担う時代を迎えることに着目して、業界初のシニア
向け加工食品シリーズとして発売したシリーズ。
同時にブランドロゴを“味がやさしい、体にやさしい“に変更し、全12
アイテムのパッケージを統一。雑誌媒体、生コマーシャルを中心に広告展開を
実施し、シニア世代の利用者に、よりわかりやすく丁寧に「やさしい食卓」
シリーズトータルの製品訴求を行っていく。

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食品業界もシニアをターゲットにすることが多くなってきている。
今回は、そもそも、「味」を楽しむことはどういうことかを分析したい。
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まず、水や唾液に溶けた味成分が味孔から入り込む。そうすると、味細胞が
味を感じ取り、その刺激を大脳の味覚野に伝える形になる。
しかし、味を感じる器官は、主に舌の表面にあるがその働きは年齢とともに
徐々に低下してしまう。また、唾液が食べ物の中の、味の成分を溶かし出す働き
をするが、その分泌量も次第に減少すると言われている。
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又、高齢者の特に男性の場合、濃度に対する閾値は高めである。これはつまり
味が濃いものを好む傾向にある、と言える。
しかし、このような年齢的変化だけでは、日常生活で支障をきたすほどの味覚障
害がおきることはほとんどない。若い時と比べて、食べる量も少なくなり、好みも
変化して、必要な栄養が充分にとれていないことが原因となる。特に、肉類や豆
類、海産物に多く含まれる亜鉛が不足すると味覚は著しく損なわれる。
高齢者は動物性蛋白質が不足しがちで、これを積極的にとる必要があると
考えられるだろう。
そこで、今回の商品の成否は、まず、塩分をカットした上でシニアに受け入れられる
ような濃い目の味になっているのか、がポイントになるかもしれない。体にやさしい
部分はニーズだが、その味を伝えられるか?
そこが勝負の分かれ目だろう。

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