クチコミのネガティブインフォメーションの効用

キーワード:インターネット

クチコミマーケティングは重要なPR手法である、という点において
いまや、疑う人はいないはずだ。しかし、その手法に対して、不安感
を抱く人もいる。それはやはり、クチコミのネガティブインフォメー
ションの処理に関してであろう。
「あそこの商品は○○が駄目なんだよね」
「○○の社長は××らしいよ!」
そんなネガティブな情報も凄まじいスピードで話題になる可能性がある。
これが今注目されているCGM(消費者が作成したメディア)の欠点として
言われている。しかし、個人的にはそういった例自体も企業は効用として
ポジティブに捉えるべきである、と思っている。
1995年にユニクロは全国紙の広告で「ユニクロ商品の悪口」を募集した。
応募は1万通に 及び、ほとんどが品質へのクレームだったと言う。急成
長の最中にも自社商品の到達水準 を知り、失敗を直視しようとしたのだ。
その姿勢は消費者中心に考え、消費者に対して紳士に接しようと思ったか
らこそ、逆に悪口、を募集した。
化粧品のクチコミサイト『@コスメ』で、ある化粧品メーカーの商品に
対して否定的なクチコミが生まれたことがあった。そのメーカーの担当者
はそのクチコミを元に商品開発をはじめ、新しいバージョンを売り出した。
そうすると、売り上げは上がっていった。
クレーム処理を販売戦略に生かす、ということは昔から言われてきた。
企業は何のために、クレーム処理室を作るか、というと本来はクレームを
して下さる方、がその人の裏にたくさんいることを見越し、より良い商品
づくりをしていくために、である。
本来、ネガティブインフォメーションとはそのように受け入れるべきモノ
である。単純に顧客とのコミュニケーションの場だと捉えて。
熟練消費者であるアクティブシニア層は特に『商品批評』が上手かったり
する。色んな商品を見てきているから当然なのだが、商品を多面的に捉え、
論理的に説明をすることが出来る。
企業はネガティブなクチコミの声も生かそうと思えるかどうか。
その辺りはひとつの鍵になるだろう。宣伝になるが、老人ホームマップでは
そういった取り組みを介護施設の方と一緒に作っていきたいと考えている。
興味を持っていただける施設の方は、こちらまで。

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