「買っていいんだ」という安心感
キーワード:マーケティング
松平健さんの「マツケンサンバ」はどういうヒット経路をたどったか
ご存知だろうか。実は、あの大ヒット商品はメインのファン層である
40代以上に対して、リーチをしなかった珍しいプロモーションをして
いる。
まず舞台で昔から人気のあった曲をダンスミュージックとして位置づけ、
アナログ盤をリリースしてプロのDJに訴求したり、振り付けを収録した
完全マニュアルDVDを発売したりするなど、まずは若者の間で大きな
ムーブメントを作ったのである。
このムーブメントによって、若者に受けていることを意識させ、「舞台上
のキワモノの曲」というイメージを払拭し、一般に通用するコンテンツと
して価値を認識させてメインのファン層にも受けた、というストーリーだ。
非常に興味深い事例だと思っている。シニアは言うまでも無く、熟練消費者
である。熟練消費者の特徴は一言で言うと、「疑う」である。目利きの能力
が非常に高い層であるため、「疑う」ことは基本である。しかし、お金は
たくさん持っているため、その疑いを安心させる何かを持っていくと、消費
に変わる。そしてそれがそのままそれが市場になる。
若者間でのヒットによって安心を生む。
世代間の格差を利用したマーケティング手法は他にも色々と考えられそうですね。