ドイツの世代間意識
キーワード:シルバーエンターテイメント
ドイツの世論調査の結果が面白い。
より興味深いのは、ドイツでは高齢者に対してかなり敬意
が払われていることである。
世論調査によれば、全体の86%は「重大な決定を下すと
きは年長者に相談すべき」と答えているし、81%は「高
齢者の知識を学校や職場で活かすべき」だとしている。ま
た、71%は高齢者が名誉職に就くべきだと考えているし、
59%は高齢者は子供や孫の教育にもっと責任を負うべき
だと答えている。
一方、高齢者自身の社会に対する意識も至って前向きで、
高齢者の90%は「若者が健やかに生活できることを望ん
でいる」し、高齢者の経験や知識を活かすことを望んでい
る人の割合も84%に達している。
昔から日本とドイツは似ているとされてきた。しかし、
今回の調査結果は感覚的にはドイツのほうがより高い
ような印象を受ける。
実際のオペレーションの現場ではこういった社会の中で
両者の世代間交流、を仕掛けようとすると急に難しくな
ったりもする。
両者がお互いを尊敬し合い、お互いが支えようとしている
ようにアンケートでは見えるが、難しいのはなかなか行動
に結びづらい点だ。
まず、どこで会う?
会って何をすれば一番効率的?
そしてそれは広がるのか?
こういった問題解決は実は非常に難しい。日常のレベルまで
まだ降りてきていないからだ。しかし、今後の社会変化は確
実にこういった問題を山積させていくのは明白だ。
どうやって、世代間交流を図るとソーシャルキャピタルを築ける
か?
その視点での問題は今後も何回も登場することになるだろう。