団塊の世代の流行効果
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高齢化大好機 堺屋 太一 NTT出版 2003-04-18 |
堺屋太一氏の「高齢化大好機」を読んだ。ここに書いてあることは
面白い。知ってはいたものの、はっとする文章である。
今の団塊の世代に関して堺屋氏は、「流行効果」があると分析する。
この世代が高校生であった時代には、校舎建設が増え、建設会社の中では
学校校舎が話題になった。出版では教科書や受験の参考書が増えた。
そして、スポーツ根性ムードが拡がった。過当競争を運命づけられていた
団塊の世代にはモーレツな根性がよく似合ったのである。
こういうことが重なって社会全体の雰囲気としての「高校生注目ムード」
が起こった。このことはやがて「ヤング注目」ムードになり、「ニューフ
ァミリー注目」の時代になった。(中略)今からは「高齢者注目」の世の
中になっていくだろう。
言われてみればそうだ。団塊の世代である彼らは常に世の中からフォーカス
された存在だった。若き時代から現在に至るまで常に彼らというマスの大き
さは企業にとって、当然狙うべき市場になっていた。
世代的な流行は、見逃せないほどの社会的インパクトになる。彼ら自身を研
究すると企業は金儲けが出来た。それほど、ビックな層であった。
そうなると、当然、今後はそれがスイッチしてくる。昔は少年少女である
団塊の世代への商品開発の課題は「いかに若者に取り入るか?」
しかし、今の課題は「いかに高齢者に取り入るか?」を若手が考える時代に
なったのだ。当然と言えば当然だが、これはすごい時代的な変化だ。
あなたはどんな「流行」を起こしたいですか?