アクティブシニアと名刺の意外な関係
キーワード:シルバーエンターテイメント
ビジネスに勝つための要素を盛り込んだ名刺ソフト「勝
てる名刺」を発売するアジェンダという会社がある。
この名刺、当然ターゲット層は会社員や学生・自営業者で
あった。しかし、発売から一ヵ月後、「異変」が起きた。
50歳以上のユーザーが半分になっていたのだ。
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リタイア後、会社の肩書きが外れてしまうと、ふと自分
が何者なのか、どう他人に名乗ればいいのか、途方に暮
れるシニアも多い。その結果、「こうした人たちがもう
一度社会に参加するとき、いわば挨拶状代わりに、名刺
印刷ソフトを使いこなしている」というのが同社の推測。
確かにこの名刺ソフトとアクティブシニアは非常に親和性が
高いだろう。上記の推測も最もだが、それ以外にもアクティブ
シニアの「反発の世代」で説明がつく。
アクティブシニアは反発の世代である。演歌ではなく、ビートルズ。
封建社会ではなく、ニューファミリー。そういったシニアに対し、
シニア扱いをすることはよくないのは当然だ。その上でじゃあどう
するか?
答えは単純で
(1)一緒に反抗する。
(2)もちあげる。
の2つだろう。
この名刺は(1)のアプローチである。社会的地位を一緒に奪取するための
ソフトであり、「勝てる」という若さを感じさせるフレーズ。まだ現役で
あるという思いに共感をしてくれるようなソフト構成である。
まさに、50歳以上が感じる引退への抵抗感に一緒に反発する、ソフトに
なっているのである。非常に面白い。
一緒に反抗する術。それを会議でブレーンストーミングしてみると、
新しい発想が出てきそうですね。