「使いやすい」をパッケージ化する
キーワード:マーケティング
高齢者が使いづらいパソコン。ソフトレベルで、簡単・迅速に使いこなせるような
施策は増えてきている。web usabilityの研究もかなり多くなってきている。しかし、
肝心のパソコンが使いづらかったら?
究極的に高齢者にインターネットを使ってもらうためには、パソコンそのものの
難しさとソフトの両面から解決を図る必要があり、その統合型のソリューションが
求められていた。
そんな中、名古屋市と名古屋大、中京大が高齢者も使いやすいパソコンソフト
「らくらくパソコン e-なも(ええなも)くん」を共同開発した。
基本的にはマウス操作だけでオッケー。機能も限定。インターネットと電子メール
のみ!ダブルクリックも廃止。アドレス、本文入力などの操作はすべて、画面に
表示される平仮名や英字、数字などのボタンを、マウスでクリックするだけで済む。
しかも、自治体とNPOが完全バックアップ。パソコンを一万円で譲ることになった。
不用パソコンを回収している名古屋のNPO「ITエコサイクル推進機構」の協力で
既に千台を確保している。
これでもか!という徹底ぶりだ。しかし、このパッケージにたった一つ足りないもの
がある。それはエンターテインメントの視点だ。で?これを使っている人ならでは、の
楽しめるコンテンツは何だろう。「使いやすい」がパッケージ化されたこのトータル
ソリューションに、エンターテインメントが加わったときに、このパッケージは真の
意味で完成すると言えるだろう。