テキストコミュニケーションスキル – 曖昧さをなくす
キーワード:TechBlog , システム開発 , テキストコミュニケーション
曖昧さをなくしての誤解を生まない文章を書くことについて。
経緯
下記のようなエントリを書きました。
テキストで伝える力
その中で個別のテキストコミュニケーションスキルについて軽めに触れましたが
文章の曖昧さについて深掘りします。
曖昧な文章とは?
指示語や用語の定義が曖昧な場合などを指す。
「以心伝心」、「察し」のようなものに期待する文章は読み手に依存するし、
誤解を生み出す可能性が高まります。
テキストコミュケーションの目的
テキストコミュニケーションをなぜするか?
誰かに何かを伝え何かを達成したいはずです。
例えば
・ある問題を整理し、原因を特定し、解決し、後に参照可能な記録にする。
・組織のビジョンを正確に伝え、自律したチームとして行動可能にするための指針を共有する。
・自分の持つノウハウを達者にも伝え、チーム全体の生産性を上げたい。
など。
曖昧な文章の弊害
指示語の多い文章や用語定義が曖昧な文章は誤解を招きます。
結果として誰かに伝えたい内容が誤って伝わり、コミュニケーションの目的を達成できません。
書き手の文章の曖昧さや不正確さに気づくことができる人の場合は
その後に追加のコミュニケーションをとってその不足分や誤りを埋めてくれるでしょう。
しかし、そのやりとりは多くのコストになります。
意味が分からない文章をひも解き、その文章を書いた本人にそれを認識してもらい、
正解を引き出すのはけっこうな苦労を必要とします。
そもそも本人が頭の中で整理をできていないからこそ、文章が曖昧になっていることが多いためではないかと思います。
場合によっては本当に伝えたい内容自体が誤っていることもあるでしょう。
曖昧な点がなく、正確にかかれた文章のIssueの解決はものの数10分で済んだのだが、
同じような難易度の曖昧な記述の文章のIssueの解決に数週間かかり、その大半が
テキストコミュニケーションによって発生したロスであった。
このような事態は決してレアではないと考えています。
まとめ
曖昧な文章をなくし、正確な文章を書き、テキストコミュニケーションの目的を達成するために
- 文章を正確に書くことの重要性について、組織内で共有する
- 不明瞭な文章を指摘し、書き方を教える「ライティングメンター」的な人がいること
あたりが重要になるのでは?と考えています。
文章を正確に書くことの重要性を共有することで指摘する側の「ライティングメンター」や
指摘を受ける側のやりとりも気持ちよく行えるはずです。
逆にこの認識共有がないまま指摘を続けていると指摘されている側のフラストレーションが溜まったり、
指摘されている側が指摘内容を覚えてくれないために逆に「ライティングメンター」側のフラストレーションが溜まったり、
チームとしてギスギスしがちになることもあるでしょう。
根本的にはHRTのマインドを持ったチーム形成や採用をすることが大事なのだろうな、と思います。
HRTについては、
QiitaやKobitoを作る開発チームの文化 – Qiita Blog
あたりに詳しく載っています。