クラウドサービスcloudnでFLAT、Open NW、Close NWのどれを選べばよいのでしょうか

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クラウドサービスcloudnでFLAT、Open NW、Close NWのどれを選べばよいのでしょうかNTTコミュニケーションズが提供するクラウドサービスCloudnの仮想サーバーは、FLATタイプ、VPCタイプOpen NW、VPCタイプClose NWの中から選択することになっています。しかし、どのタイプを選択したら良いのでしょうか。そこでまずタイプ毎の特徴と用途を整理し、次にタイプ別に比較しどれを選べば良いかワンポイントアドバイスを書いてみました。
これを参考にすれば、皆さんもcloudnのアカウントを作った後、仮想サーバーのタイプを選択する時に迷うことはありません。

目次
1. FLATタイプの概要
2. VPCタイプOpen NWの概要
3. VPCタイプClose NWの概要
4. まとめ

1.FLATタイプの概要

FLATタイプの特徴は次の2点です。FLATタイプ
①仮想サーバーにグローバルIPが付与され、インターネットとダイレクトな通信が可能、②豊富なオプションサービスを利用した拡張性の高い構成が実現可能です。
図1にFLATタイプの導入イメージを掲載しました。任意ではありませんが、仮想サーバー毎に固定のグローバルIPアドレスが1つ提供されます。
用途としては、ソフトウェアの開発基盤、ウェブサイト・映像・音楽・広告・ゲームなどのウェブコンテンツサービス配信基盤に適しています。また、サーバリソースの拡張性が高く、シンプルな構成を希望する場合や、多彩なオプションサービスと連携させたシステムを構築したい場合に適しています。

2.VPCタイプOpen NWの概要

VPCタイプOpen NWの特徴は次の2点です。VPCタイプOpen NW
①各仮想サーバーにプライベートIPアドレスが付与でき、仮想サーバー間はプライベートアドレスで通信が可能、②IPsec(インターネットVPN)接続ができ、複数のサブネット作成で柔軟なセグメント設計ができます。
図2にVPCタイプOpen NWの導入イメージを掲載しました。VPNにより論理的に分離した仮想ネットワークを作成し、任意のIPアドレス範囲をVPCに設定し、サブネット内にサーバグループを格納することが可能です。
用途としては、プライベートセグメント構成、IPsec接続が必要なECサイト・ゲーム・ウェブシステム等の配信基盤に適しています。

3.VPCタイプClose NWの概要

VPCタイプCloseNWの特徴は次の2点です。VPCタイプClose NW
①VPNを経由したセキュアなイントラネット環境が構築可能、②インターネットとの併用により、DMZ(非武装地帯)セグメントの環境が構築できます。
図3にVPCタイプClose NWの導入イメージを掲載しました。ルーターを用いることで、仮想サーバーからインターネット接続やVPN接続が可能になります。
用途としてはイントラネット接続が必要な社内システム基盤、SaaSシステム基盤に適しています。

4. まとめ

以上が仮想サーバーの各タイプの概要です。
個人でアプリを開発する人や小規模なビジネスを展開する人は、FLATタイプを選択すれば十分です。シンプルな構成で多彩なオプションサービスと連携させたシステムを構築することができます。
クラウド上にインターネットプライベートセグメント等のネットワークを構築したり、IPsecで接続したい人は、VPCタイプOpen NWを選択する必要があります。
イントラネット接続を用いたシステムを構築したり、非武装地帯ゾーンを構築したいお人は、VPCタイプClose NWを選択する必要があります。
仮想サーバーには様々なタイプが用意されていますので、目的や用途に応じて選択しましょう。それでは次回はcloudnのアカウントを作ってみましょう。その後に仮想サーバーのタイプを実施に選択して、仮想サーバーを実際に構築してみます。

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