マミオン(有)の代表取締役社長、森万見子氏にお話を伺う。
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「受信トレイはまずいの!受信トイレって反射的に読んでしまうから!」
マミオン(有)代表取締役社長、森万見子さんはそう言って明るく笑った。
高齢者がホームページを見る際に立ちはだかる障壁の話をしていたときのことだ。
現在のパソコン関連の用語は、難しい用語が多すぎる。
SocialNetworkingSystems,RSS,インターフェイス・・・。
そして、そういう「横文字」が高齢者をパソコンから離してしまっている。
富山県の山田村という行政が90%以上の住民にパソコンを無料で渡したところがある。
そこでの追跡調査が出ているのだが、パソコンの参入障壁として一番わからなかったものの
一位は19%でキーボード、二位は14%で用語である。
森万見子さんは(有)マミオンで一ヶ月に1000人程度の生徒が来校するパソコン教室を
開いている。その中で実地で学んでいったシニア層の感情や視点を元にシニアコンサルティング業を
行っている。そこでも、やはり、用語は難解であり、覚えるのがすごく難しいという。
そこで出てきたのが、受信トレイはよくないという話である。
○受信トレイ→受信箱/郵便受け
○検索→探す
にする。そういう細かい気遣いが必要であると言う。
又、インストールという概念は怖い、という。
例えば、PDFファイルを読み込むとき、何かミスってしまったのではないか、と考えるらしい。
その理由で三越のらくらくウェブ散策(http://www.mitsukoshi.co.jp/index_raku.asp)
は使わない。インストールするという概念が絡むと基本的に使用を控えるのだ。
若者のようにとりあえず試してみる、という思考はあまりない。
それを裏付けるのが、高齢者に一番人気のあるボタンの話。
実は、IEの右についている×ボタンであるという。
何か、予想しないページに行ったらとりあえず×ボタン。それが基本になっているという。
まさに現場で身に付けたシニアへの感覚。
しかし、その感覚とデータで出てくるものに乖離があることがあることもある。
データで出てくるシニア像というものは常に揺れ動く特性があり、それだけを見て追い求めていると
訳がわからないものになってしまう。
よく「シニアマーケットがわからない」と嘆く人を見かけるがその典型である。
森万見子さんのデータを読み解く時の指標はなんですか?
私が質問すると、彼女はこう答えてくれた。
「あなたのお母さんを見ればいい。」
シニア、と一括りにして遠い存在として意識するのではなくて、
自分にとって身近な存在として分析する。そうすると、データのうそがわかってくる。
データを読み解く時に一番大切なものを教えて頂いた気がした。
そんな森万見子さんが教えるパソコン教室、パソカレッジ
森万見子さんのblogはこちら。使いやすさを考えてみる。