生活・福祉環境づくり21にお話を伺う。
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60才以上になるとコミュニティ機会が圧倒的に低下する。
定年によって今までの同僚や後輩と会う機会も少なくなり
孤独になる。
そうしたときに求められるのがセカンドライフをいかに楽しく過ごすか、
という視点である。セカンドライフの生活と福祉を21世紀バージョンで
捉えなおそうというのが生活・福祉環境づくり21の発想だ。
健康維持をしたり、自由時間を生かしていこうとしているというのだ。
自由時間倶楽部という活動がある。発足してから2年とまだ歴史は浅いものの
小規模多岐な活動をするサークルがあり、その中で気に入ったサークルに入れる。
現在は20団体ほどあるが、その中で活発なのは10団体程度であるという。
特に最近人気なのは、大江戸探検隊である。江戸を改めて見直す、文化を見直そう
という考えを元に江戸城内を散歩しつつ、川柳を作ったり、江戸時代風の食事をしたりする。
また、パソコン広場というサークルもコンセプトがおもしろい。
パソコンの「教室」ではない。パソコンというツールがある顔合わせの場である。
パソコンよりもむしろ、交流することが最大の目的であるというのだ。
人と人とのつながりに重きを置いているという。
生活者回帰、こんなキーワードも飛び出した。今までの名刺の肩書きではなく、
一個人としての仲間つくり。それをバックアップしていきたいと言うのだ。
「しかし、その中心はあくまで自分自身でやってもらわないといけないんですよ。
われわれはあくまでバックアップするだけですから。」
真の意味での地域活性化を目指す真摯な姿勢がその言葉の裏に感じられた。
「仲間作りや出会いといったところから、地域での社会貢献の道へといけるといいなあと
思っているんですよ。つまり、自由時間倶楽部をひとつの中継地点として活用して頂いて
仲間を作ってもらったうえで地域に根付いた生活をしてほしいなあと。」
サラリーマンをしていると、なかなか福祉に対して、関わりづらい。
地域についてなどはいわずもがなである。
妻にそのことを任せてしまいがちでありその現状は定年退職後の孤独を生む。
そういう問題に対して楽しみながら、地域と関わることで少しづつ地域の中の自分という
アイデンティティが構築される。これは、大きな効果であり、着実なワンステップになる。