シニアと起業
キーワード:企画・調査
定年起業という本を読んだ。
シニア起業はココが有利、という記述があり、勉強になった。
定年起業―第2の人生は社長でいこう 坂井 広 ダイヤモンド社 2005-08 |
著者いわく、以下の5点でシニアの起業は有利であるという。
1.退職金を含めて開業に必要な金融資産がある。
2.豊富な専門知識を身につけている。
3.勤務時代の顧客・知人という得がたい財産がある。
4.商慣習と常識の点で若者とは社会的信用が違う。
5.信頼できる仲間を持っている。
6.子供の独立、住宅ローン完済などで義務感がない。
確かに、上の要素はすべてシニアがシニアであることが強みに
なっている。シニアと起業は一般的にはなかなかイメージされ
ないものだが、アクティブシニアといわれる元気あ高齢者が多く
なってきている時代背景を考えるとむしろ自然なことと言えるか
もしれない。
この本がおもしろかったのは、ご自身も「定年起業」をしている
点だ。しかもそのビジネススタイルが強烈だ。
なんと、世界で唯一の釣り情報未来予測プログラムを開発したのだ。
まず、大きな魚が釣れたときの情報を徹底的に調べ上げ、釣れた場所、
日時、魚の大きさなどのデータを収集。自ら年間100日は釣りをしなが
らも、友人のデータも活用し、12年間で25000匹の大物魚のデータを
収集した。さらにそれだけでは終わらない。その後、さらに5年間も
かけて、「魚がなぜその日に釣れたのか?」も解析。このデータベース
から理論解析式をつくり、データとの照合をはじめ、「数式」を完成
させた。
熱狂的なコンテンツメーカーである。これは強烈だ。あらゆる媒体に
コンテンツ提供やプレスリリースなどをかけ、NHKスペシャルで特集
が組まれた際にはなんと、一日で85万ヒットとなり、月間1000万
ヒットを記録したという。そうすれば、後は広告ビジネス、携帯での
展開など、さまざまな形態でのビジネス展開が可能になった。
好きなものへの執念、とも言える形での展開を成し遂げたのである。
MAMBOO
コンテンツを作るのに、15年をかける。
その並大抵のことでは出来ない「思い」の源泉は趣味を楽しむ心だった。
本当にいいコンテンツがあることで、コミュニティーになり、そこに
ECが生まれる。そういったお手本のようなサイトである。
今後、どのような起業スタイルがシニアの間にも増えてくるのだろうか?